デイサービスの開業と施設基準について解説

デイサービスの開業のための運営基準とは?

このページは、デイサービスの開業についての運営基準や人員基準、デイサービスの設備に関する基準、収入、支出について解説しています。

 

デイサービス開業について

まず、デイサービスとは、介護保険法では通所介護といいますが、要支援や要介護者が日中の時間帯に利用でき、ほとんどのところで施設までの送迎が実施されて食事や入浴、排泄の介助も行っていただけるところです。

 

また娯楽として、歌遊び・手遊び、カラオケ、楽器演奏、紙粘土、陶芸、ちぎり絵、書写、体操などの様々なプログラムを行い社会的孤立感の解消を図るとともに生活の活性化を目的としているところでもあります。

 

近年は、麻雀やパチンコ、カジノなどの設備を装備しているデイサービスもあり、行列ができるほどの人気があるデイサービスもあります。

 

このようなことで本人のみならず家族にとっても、身体的・精神的負担の軽減が図れるというメリットがあります。

 

デイサービスの介護報酬には、要支援1、2の方の利用による予防通所介護と要介護1~5までの方の利用による通所介護があります。

 

デイサービスには、宿泊施設はないのですか?

東京都内では宿泊サービスを行っている施設は26年6月15日現在 396件あります。以前は、宿泊サービスの基準や届け出の義務はなく実態把握が困難で指導もできずにいました。そこで法整備が行われるまでの間、高齢者の尊厳の保持及び安全を確保するため、都において独自の基準及び届出・公表制度を平成23年5月1日に施行し、届出事業所の情報を公表しているところです。

 

東京都における指定通所介護事業所等で提供する宿泊サービスの詳細

 

 

 

 

デイサービスの運営基準

デイサービスの指定を受けるには、株式会社、合同会社、NPO法人、医療法人、社会福祉法人などの%%%法人格である必要%%%がありますが、それ以外にも以下のような基準をクリアしていなければなりません。

 

  1. 人員に関する基準 
  2. 設備に関する基準 
  3. 運営に関する基準

 

では、1つずつ詳細を見てみましょう。

 

 

人員基準について

デイサービスセンターには、小規模デイサービスセンターとそれ以外の通常のデイサービスセンターがあります。小規模デイサービスは、一日の利用定員が1~10人くらいのデイサービスになります。
それ以上が通常のデイサービスセンターです。

 

小規模デイサービスセンターの人員基準
管理者 常勤で1人以上(資格要件は特にない)
看護職員または介護職員 利用定員が10人以上の場合とは異なり、看護職員(看護師または准看護士の資格)または介護職員のいずれか1名
生活相談員 社会福祉士、社会福祉主事のいずれかの資格を有する者1人以上
機能訓練指導員 看護師や准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師のいずれかの資格を有する者1人以上

※都道府県により、生活相談員の資格を介護福祉士またはケアマネージャー(介護支援専門員)を認めているところもあります。
※看護職員または介護職員、または生活相談員のうち1人以上は常勤であることも必須です。
※都道府県により異なる場合があります。

 

通常のデイサービスセンターの人員基準
管理者 常勤で1人以上(資格要件は特にない
看護職員 1名以上(看護師または准看護士の資格)
介護職員 1名以上
生活相談員 社会福祉士、社会福祉主事のいずれかの資格を有する者1人以上
機能訓練指導員 看護師や准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師のいずれかの資格を有する者1人以上

※都道府県により、生活相談員の資格を介護福祉士またはケアマネージャー(介護支援専門員)を認めているところもあります。
※介護職員:利用者の数が15人までは1名以上、利用者の数が16人以上は、15人を超える部分の利用者を5で除して得た数に1を加えた数以上
※都道府県により異なる場合があります。

 

 

デイサービスの設備に関する基準

食堂及び機能訓練室  3㎡に利用定員を乗じて得た面積以上
静養室  利用定員に対して、適当な広さを確保
相談室  利用者からの相談を受けるためのスペースでカーテン、パーテーション等で区画して内部が見えなく、相談内容が漏洩しないようにする必要がある
事務室  従業員、設備、備品を配置できるスペース
その他必要な設備  トイレ、厨房、浴室、脱衣室
その他設備  消火設備その他の非常災害に際して必要な設備

 

運営に関する基準

基準は省令で定められており、この基準に従って事業運営が必要です。

 

  • サービス提供内容の説明・同意
  • サービス提供拒否の禁止
  • 通所介護計画の作成
  • 心身の状況等の把握
  • 居宅介護支援事業者等との連携
  • 身分を証する書類の携行
  • 衛生管理
  • サービス提供の記録
  • 緊急時の対応
  • 運営規程の整備
  • 秘密保持
  • 苦情、事故発生時の対応等
  • 会計の区分

 

デイサービスの収入と支出について

デイサービスの収入は、利用者側からは1割負担するだけですので他は介護保険からの収入になります。

 

ですから、たくさんの方に利用していただくことにより介護報酬が増えるということになりますから、いかに利用者を確保して、リピーターになっていただくかという点につきます。デイサービスの介護報酬は、以下のように月間延べ利用人数による施設規模によって別れています。

 

区分 月間延べ利用人数
小規模型通所介護  延べ300人以下の施設
通常規模型通所介護  延べ300人~750人以下の施設
大規模型通所介護(Ⅰ)  延べ750人~900人以下の施設
大規模型通所介護(Ⅱ)  延べ900人超の施設

さらに、要介護度や3時間以上5時間未満、5時間以上7時間未満、7時間以上9時間未満という利用時間によっても介護報酬は違っています。

 

要介護度    3時間以上5時間未満 5時間以上7時間未満 7時間以上9時間未満
要介護1    464単位 705単位 815単位
要介護2    533単位 831単位 958単位
要介護3    600単位 957単位 1,108単位
要介護4  668単位 1,082単位 1,257単位
要介護5    734単位 1,208単位 1,405単位

例えば、上記の小規模デイサービスセンター介護報酬の表にあるように、要介護2の方が、デイサービスを5時間以上7時間未満利用した場合には、「831単位」という報酬になっています。

 

1単位を、10円(地域によって加算があります)として計算しますと、8,310円になります。9割は介護保険から支払われますので、利用者負担は、1割ですから830円の負担になります。いずれにしても、事業者としての収入は8,310円です。

 

上記条件で要介護3の場合は、「957単位」、要介護4「1,082単位」要介護5「1208単に」になります。
つまりは、利用していただける方の要介護度が違うだけで報酬も違ってくるということになります。

 

以上は基本サービス費になりますが、さらに利用者に入浴介助(+50単位)や栄養状態の改善のための計画的な栄養管理(+150単位)、個別機能訓練の実施(Ⅰは42単位・Ⅱは50単位)口腔機能向上への計画的な取組(+150単位)というサービスの提供による加算があります。

 

また、中山間地域等でのサービス提供(+5%)、介護福祉士を一定以上配置(+12単位)、3年以上勤務者を一定以上配置(+6単に)という事業所の体制に対する加算もあります。

 

経営側から見れば、基本に加えて、その分増収がはかれるということになります。

 

収入計算

利用者の平均要介護を2として、上記条件の場合は、1日10人利用した場合の基本介護報酬は、831単位×10人=83,100円になります。月に26日営業とした場合、収入は2,160,600円になります。

 

平均要介護が3ならば基本介護報酬は、957単位×10人=1日95,700円です。月に26日営業とした場合、収入は2,488,200円です。

 

このように単純計算ではそうなります。ですが、インフルエンザ感染者が数多く出たりすれば収入に影響ありますし、デイサービスセンターは初期コストがかからず算入しやすいためライバルも以下のようにどんどん算入してきています。

 

  H18.4 H25.3
小規模型事業所 7,075事業所 17,963事業所
通所介護全体 19,341事業所  35,453事業所

他にも収入に影響するものは、介護報酬そのものです。介護報酬は3年に1度見直しがあるからです。次回は平成27年4月になりますが、この介護報酬単位次第で収支も大きく変わってしまうということになります。

 

支出について

支出には、

 

  • 家賃
  • 人件費
  • 法定福利費(雇用保険、労災保険、健康保険、介護保険、厚生年金)
  • 委託費
  • リース料
  • 光熱費
  • 税金
  • その他

 

以上のように収入と支出があり、デイサービスセンターの経営を行っていることになります。